日本脳炎ワクチン~生後6か月から接種可能です~
日本脳炎は、日本脳炎ウイルスに感染した豚を蚊が吸血し、そのあと人を吸血することで感染が成立します。不顕性感染が多いもののひとたび発症すると致命率は約20-40%、お子さんでは45-70%で神経・精神学的後遺症が残るといわれます。
豚の日本脳炎ウイルス抗体価上昇は間接的にウイルス陽性の蚊が存在することを意味し、速報では西日本、神奈川県、千葉県、静岡県の豚でウイルス抗体価が高い結果でした。(下図参照)
また、日本以外にも東南アジア、インド、ネパール、中国、朝鮮半島を中心に日本脳炎発祥の報告があります。日本脳炎ワクチンを標準的に接種している国では患者数は激減していますが、近年はパプアニューギニアやオーストラリアの一部地域でも報告があります。
標準的に3歳から接種が開始されますが、生後6か月から定期予防接種として費用の負担なく接種が可能です。
該当地域に滞在予定のある方は小児科外来またはお電話にてお気軽にご相談下さい。
なお、自治体によっては3歳未満で接種する場合には保健所に申請し予診票の発行が必要です。
2021年に一部期間において供給見合わせとなっていましたが現在は十分量が供給されています。また、積極的な接種勧奨を控えていた時期の方に対して、自治体によっては特例措置として20歳未満まで接種が可能となっていますのでご確認下さい。
豚の日本脳炎抗体保有状況2022年度速報値(国立感染症研究所HPより)
東京都港区日本脳炎ワクチン特例措置について
https://www.city.minato.tokyo.jp/hokenyobou/yobousessyu/nitinou.html
ご心配な点やご不明な点は小児科外来またはお電話にてお気軽にお問い合わせ下さい。
また、3歳以上のワクチン接種はwebからも予約可能です。
https://medicalpas.jp/hospitals/sanno