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形成外科

2018年4月より、山王病院において形成外科診療を開始いたしました。
形成外科は他科と比べると比較的歴史が浅く、形成外科を標榜していない病院もあるため、形成外科という名前は聞いたことがあっても、具体的にどのような病気を診るのかご存知ない方も多いかもしれません。眼科であれば眼、耳鼻科であれば耳・鼻といった具合に、診療科の名前に具体的な対象臓器があるとイメージがつきやすいですが、形成外科という診療科名には特定の対象臓器が入っていないことが、扱う疾患がさらにわかりにくい一因と思われます。
形成外科は、傷や傷あとをなるべく目立たないようきれいに治したり、生まれつきの変形や腫瘍・けが・手術などにより生じた変形を、手術によって可能な限り正常な状態に修復したりする、外科系の専門領域です。傷や傷あと、変形をなるべく目立たず、きれいに、そして機能も極力回復させることを目指して治療にあたっています。
まだ少しわかりにくいと思いますが、具体的には以下に記します疾患に対して治療を行っておりますので、ご覧ください。
当科では、受診された皆様が不安なく治療に専念できますよう、治療法や疑問に対しては丁寧な説明を心がけ、しっかりと責任を持って診療にあたらせていただきます。また、国際医療福祉大学三田病院形成外科と連携を取りながら、患者様にとって最適な、そして、最新の専門治療を行ってまいります。

診療内容

形成外科では具体的に、以下のような疾患に対して治療・手術を行っております。

1.やけどの治療
やけどに対して軟膏治療を行います。やけどが治った後も、やけどの痕のケアや、ケロイド(やけどの痕が盛り上がってしまう状態)となってしまった場合は、その治療を行います。広範囲のやけどや深いやけどには植皮(皮膚移植)などの手術を行うこともあります。

2.顔のけが・顔の骨折の治療
交通事故や転倒、喧嘩などで受傷した顔のけがや骨折(前頭骨骨折、頬骨骨折、眼窩骨折、鼻骨骨折など)に対して手術を行います。顔は目にはいりやすい部位ですので、特に注意して治療を行います。顔の傷は表を簡単に縫うだけでなく、真皮縫合という特殊な縫合も行い、治癒した後も傷あとが残りにくいようにします。また、骨折の治療では、頭髪内や口の中など、なるべく目立ちにくい部位を切開して手術を行います。

3.皮膚がんを含めて、皮膚や皮膚の下にできたできものの治療
できもの(皮膚良性腫瘍・悪性腫瘍)や黒あざ・赤あざ(母斑、血管腫など)の切除を行います。小さなできものの場合は単純に縫い閉じますが、切除後の欠損が大きくなった場合は、周囲の皮膚を利用して傷を閉じることもあります。いずれにしろ、傷や変形がなるべく目立たないように工夫して手術を行います。あざはレーザー治療が望ましい場合も多いです。申し訳ございませんが、現在のところ当院には適したレーザー機器がございませんので、レーザー治療の適応がある場合は他院にご紹介させていただきます。

4.手術後の変形の治療
皮膚がんや乳がんなどの悪性腫瘍摘出後の修復(再建)を行います。
乳がん手術後の乳房再建では、人工乳房(インプラント)での再建も保険適応です。その他、自家組織での再建(ご自分の背中や腹の組織を利用した乳房再建)も行っております。
また、リンパ節郭清を伴った婦人科系の手術後や乳がん手術後の手足のむくみ(リンパ浮腫)に対して治療を行います。弾性スリーブやストッキングの着用のほか、病状によっては、うっ滞したリンパ液を静脈系に流すため、リンパ管と細い静脈を結ぶ手術(リンパ管静脈吻合)を行うこともあります。

5.傷あとの治療
けがや手術後の目立つ傷あとや傷のひきつれ(瘢痕拘縮)、傷の盛り上がり(肥厚性瘢痕、ケロイド)に対して治療を行います。目立つ傷あとや傷のひきつれに対しては手術を行い、傷あとを目立たなくしたり、ひきつれを解除したりします。傷あとの状態によっては、自費診療となりますが、レーザー治療をおすすめする場合もあります。申し訳ございませんが、現在のところ当院には適したレーザー機器がございませんので、レーザー治療の適応がある場合は他院にご紹介させていただきます。傷の盛り上がりに対しては、ステロイドの注射や貼り薬、塗り薬、手術などを組み合わせて治療を行います。

6.床ずれや治りにくい足の傷の治療
床ずれ(褥瘡)や治りにくい足の傷(糖尿病性皮膚潰瘍や骨髄炎による潰瘍、下肢虚血を伴った足の潰瘍など)に対して軟膏治療や手術を行います。切り傷などと違ってこのような慢性創傷は非常に治りにくいですが、形成外科では軟膏治療や手術で、少しずつ傷が治る環境を整えてあげます。治りにくい足の傷でも、なるべく足の切断に至らぬよう、もとどおり歩行することを目標に治療を行います。

7.その他
顔面神経麻痺による変形、眼瞼下垂症(まぶたが重い、あけにくい、まぶたの皮膚がかぶさる)、睫毛内反症・眼瞼内反症(さかさまつげ)、腋臭症(わきが)などに対して手術を行います。

顔のけがや骨折、皮膚のできものなど、単に治療するだけでなく、傷あとをなるべく目立たないように治療したり、乳房再建をはじめとして、変形を可能な限り正常な状態に修復したりするのが形成外科の特色です。また、床ずれや糖尿病の方の足の傷など、なかなか治りにくい傷の治療も、形成外科の得意とする分野です。 形成外科を直接受診される方で最近多いのは、眼瞼下垂症の方です。眼瞼下垂症は加齢とともに上まぶたがさがり、目が開けにくくなる状態のことです。症状の程度によっては保険での治療が可能です。手術を行うことで目が開けやすくなり、見た目の印象も若々しくなります。このように機能面・形態面、どちらの改善も重視した治療を行うのも、特色の一つです。

なお、当科では現在、入院が必要な小児の診療、美容診療は行っておりませんのでご注意ください。
上記の疾患でお悩みの方は、ぜひ山王病院形成外科でご相談ください。